【二万分の一の雨粒達】胸の奥に響くBGMが心地いいーー心と心が交差するビジュアルノベル【感想】

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今回紹介するのは、孤独な青年がひとつの修学旅行を通じて、人の心と静かに触れていくノベルゲーム『二万分の一の雨粒達 – One in 20,000 raindrops』です。

主人公は、いつもひとりでいる久我聡(くが さとる)。クラスに馴染めず、誰とも深く関わらないまま日々を過ごしていました。そんな彼を、青春を謳歌するグループの瑠璃川結衣(るりかわ ゆい)が、半ば強引に修学旅行の班へ引き入れます。

あまり、乗り気ではない久我聡ーー。しかし、メンバーの双葉ひより(ふたば ひより)と交わした何気ない会話が聡の心に触れ、少しずつ現状を受け入れていきます。

しかし、修学旅行中に瑠璃川結衣と双葉ひよりがある出来事で衝突したことで、事態は一変。穏やかだった修学旅行は、少しずつ色を失っていきます。

はたして、2人は元の関係に戻れるのか……。
そして、久我聡が“青春”の中で見たものとは――。

それでは、『二万分の一の雨粒達 – One in 20,000 raindrops』の感想をお届けします。

シア
46本目よ……。
誰とも深く関わらずにいた聡が、青春グループの中でどう心を開いていくのか……気になるわね。
心と心が衝突する物語……きっと何か答えをみつけられる作品だと感じるわ。
目次

概要

ジャンルビジュアルノベル
プラットフォームSteam
開発元斜塔ソンブレロ
販売元斜塔ソンブレロ
発売日2026年6月19日

プレイしての個人的な感想

全体的に見て、良作です。

最初はイラストが個性的で気になる部分が多かったですが、シナリオを読み進めていくうちに、ほとんど気にならなくなっていました。それ以上に、シナリオが良く、心にぐっとくるシーンが多く、涙が出てしまう場面もありました。

ビジュアルノベルはイラストが第一印象を決めることが多いですが、シナリオの力が強いとイラスト以上の強さを感じさせてくれます。物語が良いと、他の部分は自然と気にならなくなるのだと感じました。

また、BGMとシナリオのシナジーもとても良く、言葉が心にすっと入ってくる感覚がありました。

やって良かったと、心から思える作品でした。

プレイ時間は2時間30分。一部自傷行為を扱う内容にもなっているので、気になる方は注意が必要な作品でもあります。

『二万分の一の雨粒達 』の楽しさとは?

物語を引き立てるBGMの心地よさ

ビジュアルノベルでは、BGMが強く耳に残ることはあまり多くないかもしれませんが、『二万分の一の雨粒達』ではかなり耳に残り、シナリオを引き立てています。

ピアノにギター、オルゴールと、全体的にやさしい楽器が多く、シナリオとマッチしていて、心に響くように作られています。

本記事ではBGMの良さを文章で十分に伝えることはできませんが、何度聴いてもいいと思える音楽であることは、確かだと思います。

雨のシーンでのBGMは良く合う
シア
耳に残るBGMは、シナリオを引き立ててくれるものよね。その音が、静かに心へ染みていくの。

青春を通して自分を見つめる物語

主人公の久我聡は孤独という悩みを抱えている人物ですが、青春グループの人物もまた、それぞれに悩みを抱えています。

双葉ひよりは元々、明るい性格ではありませんでしたが、とあることをきっかけに青春グループへ加わります。しかし、グループに入ったことで心の溝が生まれ、それが瑠璃川結衣との衝突につながります。

瑠璃川結衣もまた、あるコンプレックスを抱えており、それを和らげるために「みんなで仲良く宣言」という目的を掲げています。しかし、その目的が双葉ひよりとの衝突のきっかけにもなっているのです。

こうした人の心の描き方がとても丁寧で、読んでいるうちに自分の人生のようにも思え、心が動かされてしまいました。

シア
誰も完璧じゃなくて、みんなどこかに悩みを抱えてる……人生って簡単じゃないものよね

『二万分の一の雨粒達 』の気になる部分

合わない可能性のあるイラスト

シナリオは全体的に良かった一方で、イラストは全体的に個性的なため、人によっては合わない可能性があります。


線画がきっちりと描かれているわけではなく、全体的にぼんやりしているため、綺麗に見えない印象を受けることもあるかもしれません。きっちりとしたイラストを求める人にとっては、やや手が出しづらい作品ともいえます。

ただ、雰囲気のあるシーンも多く、個性豊かなキャラクターもいるため、見ていて飽きない作品ではあると感じます。

髪の毛が凄い…
右の人物は学生にはあまり見えない…
シア
きっちりとした線を求める人には、少し戸惑う絵柄かもしれないわ。でも、この曖昧さに、不思議と惹かれてしまうの。

UI関連の不十分さが目立つ

作品をプレイしていると、UIの分かりづらさと不便さを感じる場面もありました。

シーンの途中のみ操作キーの項目が出てきたり、バックログはロードすると前のシーンの文字が残っていたり、設定項目は充実してないと、普通のビジュアルノベルとしての機能があまり備わっていない印象でした。

低価格な作品のため仕方がない部分もありますが、操作方法はシーンごとではなくて、設定画面に描いた方が良いかなと感じましたね。

終わりに

オススメ度:

『二万分の一の雨粒達 – One in 20,000 raindrops』は心にくるビジュアルノベルを読みたい人にとってオススメの作品です。

ただ、イラストが好みではない人はあまり楽しめないかもしれません。

シア
イラストの好みはあると思うけど、シナリオはかなり心にくると感じるわ。心と心がぶつかり合った先に、確かに何かが残る物語だったの。
蛍火
ではまた。
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