【ロスト・イン・ランダム】序盤さえ乗り切れば楽しさが見えてくる!奇妙な相棒「ダイシー」と世界を巡る冒険【感想・評価】

「すべてが「ダイスの出目」で決定される残酷な世界。
数字の大きいものは富と名声を与えられ、小さい数字を持つものは最下層へと見捨てられる――。
そんな世界の底辺『ワンクロフト』で、肩を寄せ合って暮らす姉妹、”キース―”と”グースー”……貧しくも、2人は何事もなく平和に過ごしていました。
しかし、12歳になったキース―が振ったダイスによって、クイーンに「選別」されてしまい、引き裂かれるように連れ去られてしまいます。
残された妹の”グースー”は、理不尽な運命に立ち向かうため、ワンクロフトの外の世界へと飛び出します。途中で相棒となる不思議なダイス「ダイシー」と共に……。
果たしキース―は、ダイスに支配されたこの世界から、無事に姉を救い出すことができるのでしょうか。
それでは、『ロスト・イン・ランダム(Lost in Random)』のゲームレビューをお届けします。
ホタグースーと相棒のダイシー……この二人がどんな冒険を見せてくれるのか、最初から気になっちゃうよ。
概要
| ジャンル | アクション ストラテジー |
|---|---|
| プラットフォーム | Nintendo Switch PlayStation 5 PlayStation 4 Xbox One Xbox Series X/S Steam |
| 開発元 | Zoink |
| 販売元 | Electronic Arts |
| 発売日 | 2021年9月10日 |
総評
オススメ度:
王道なストーリーと、不思議な世界を彷彿とさせるグラフィックが素晴らしく、非常に雰囲気が良い作品です。ゲームシステムもカードを使ったアクションゲームなので、多彩な戦略を練ることができ、奥深い戦闘を楽しめます。
一方で、序盤における戦闘の辛さや、カードの種類の少なさといった部分が気になるところ。
この序盤の辛さを乗り越えられるかどうかが、本作の評価の肝になります。
『ロスト・イン・ランダム』の楽しさとは?
不思議な相棒、ダイスの「ダイシー」との絆
1人で街を飛び出したグースーが、旅の途中で出会うのがダイスの「ダイシー」。2人の絆は出会って間もないながらも、深い結びつきを感じさせてくれます。
戦闘ではダイスとしてグースーをサポートし、フィールドを巡る時には手助けをしてくれたり、背中に捕まって一緒に移動したりします。そんな2人は本当にいいコンビで、最高のパートナー……見ているだけでも心がほっこり温まります。




ダイシーが傷ついた時にはグースーが本気で心配し、グースーの何気ない話にはダイシーがじっと耳を傾けてくれる……そんな様々な一面からも、2人の関係性の深さが伝わってきます。




プレイヤーとしてこの2人を見ていると、自分自身も彼らの相棒になったかのような感覚を味わえるかもしれませんね。









ダイスの出た目で戦況が変化するカードバトル
本作は、ダイスロールで出た目の数に応じてカードを具現化し、戦闘を行うシステムになっています。そのため、ただ普通にプレイするだけでは一筋縄ではいかず、しっかりと戦略を組み立てて戦うことが重要になります。
遠距離攻撃を多く採用してみたり、近距離に特化してみたり、サポートカードをふんだんに活用したりと、戦略はさまざま。自分なりの勝ち筋を見つけた時の喜びこそ、カードを使ったストラテジーゲームの醍醐味です。




ダイスという運の要素が絡む作品だからこそ、一般的なカードゲームとは一味違った奥深さがあり、戦闘をより奥深いものへと引き立ててくれます。









まるで絵本の中にいるかのような世界観と住人
『ロスト・イン・ランダム(Lost in Random)』は、ダークな世界観と絵本をモチーフにしていることもあり、都市や住人のビジュアルにもその独特な雰囲気がよく表れています。
グースーとダイシーが一緒に冒険する中で、巨大なロボットたちが戦う都市や、奇妙な活気に満ちた街など、さまざまなダークな世界を目にすることができます。




そして、そこに暮らす住人たちも個性的で、異様に身長が高い市長や、奇妙な姿をした三つ子の騎士、どんなエリアを巡ってもプレイヤーを飽きさせません。




この魅力あふれる世界観はプレイヤーの心をぐっと掴み、まるで1冊のダークな絵本を開いているようなワクワクする体験を味あわせてくれます。









『ロスト・イン・ランダム』の気になる部分
序盤は辛くてプレイが楽しくない……
ダイスロールによる戦闘を楽しめる本作ですが、序盤の戦闘はダイスの最大出目が少なく、手持ちの攻撃カードも限られているため、戦いが「辛い」と感じることが多めです。そのため、思うように動かせない戦闘ばかりが続いて心が折れてしまう可能性もあります。
最初に出る目は1〜2しかなく、使いたいカードがあってもコストが足りずに使えない状況。さらに使用できる攻撃カードも少ないため、戦闘ではもどかしい思いをする場面が多々あります。
最初から戦闘で使えるカードをもう少し増やせば(武器の再利用カードなど)、序盤の戦闘はもう少し楽しめるものになったと思いますね。









カードの種類の少なさによるボリューム不足感
カードを使って戦うのが楽しい作品ですがカードの総数は全部で34種類しかなく、そこまで多くない印象を受けます。さらにここから武器やサポートなどに分類されるため、各ジャンルのカード枚数はさらに少なくなります。


特に辛いと感じたのが、序盤における武器カードの少なさです。武器カードは敵に直接攻撃できる「唯一の手段」であるにもかかわらず、序盤に入手できるのは初期手札の3枚と、ショップで購入できる1枚のみ。ただでさえ出目が少ない序盤において、この枚数の少なさはかなり戦闘での辛さを感じます。
カードの種類が増えれば戦略の幅も広がり、戦闘をより楽しくさせてくれます。だからこそ、もう少し種類を増やして、全体的な戦闘の選択肢を広げてほしかったですね。









ただただ面倒なボードゲームバトル
ストーリーを進めていると、コマを進めてゴールを目指す「ボードゲームバトル」が発生することがあります。しかし、このシステムはやや面倒に感じられ、お世辞にも「楽しめる要素」とは言えないものでした。
ダイスを振るためには、敵から手に入るクリスタルを集める必要があります。そのため、コマを一歩ずつ進めるだけでも「クリスタル集め」と「ダイスロール」を何度も繰り返さなければならず、次第に強い「作業感」を覚えるようになってしまいます。
そして何よりも不快だったのが、ダイスを振るたびに挟まるコマの移動演出です。この演出の最中はグースーを移動させることができないにもかかわらず、一部の敵からの攻撃(ダメージ)はそのまま食らってしまうという理不尽さ。なぜ一回ごとに操作が制限される演出を入れたのかは不明ですが、戦闘のテンポを著しく損ねており、完全に不要な要素だと感じます。
このボードゲームバトルは単にゴールを目指すルールではなく、「コマを進めるとプレイヤーがパワーアップし、最終的に敵を全滅させればクリア」といった仕様にした方が、戦闘システムとも噛み合って楽しめたのではないかと思います。









プレイしての個人的な感想
序盤こそ辛い部分が多く見られた作品ですが全体的に見て、良作です。
私自身、『ロスト・イン・ランダム(Lost in Random)』を遊ぶのは数年ぶり2回目となりますが、やはり本作の戦闘面は今やっても十分に楽しめるものでした。カードバトルというストラテジー要素を取り入れることによって、普段の一般的なアクションゲームとは一味違った、奥深い駆け引きを楽しめるのが本作の大きな強みです。
ストーリー面も丁寧に作られており、最後まで引き込まれる内容でした。ただ、相棒のダイシーが喋る言葉はすべて「ダイス語」なので、何を言っているのかはよく分かりませんでしたけど……。
まあ、そんな言葉の通じない不思議な雰囲気も含めて、全体的にはしっかりと楽しめる良作でした。
終わりに
『ロスト・イン・ランダム(Lost in Random)』は、一味変わったアクションゲームをしてみたい人にオススメの作品です。
序盤こそ辛い場面が多いですが、後半になるにつれて戦闘がどんどん楽しくなっていきます。
















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