今回取り上げるのは、『ガールズメイドプディング』です。
『スミビ』と『ニコミ』、二人の少女がバイクで誰もいない街を進む。軽やかな会話と、出会いを重ねながら、”人が消えた理由”を探していくガールズトークアドベンチャー。
素材を使って料理を作り、イベントを発生させ、道をバイクで進んでいく――そんなゲームシステムです。会話を楽しみながら、探索で料理の素材を集めたり、宿舎で休んだりすることもできます。
では、『ガールズメイドプディング』のゲームレビューを本記事で解説していきます。
ホタ概要
| ジャンル | アドベンチャー |
|---|---|
| プラットフォーム | Steam Nintendo Switch |
| 開発元 | Kazuhide Oka |
| 販売元 | KAMITSUBAKI STUDIO |
| 発売日 | 2025年4月10日 |
| 公式リンク | https://srd.kamitsubaki.jp/game/girlsmadepudding/ |
総評
オススメ度:
音楽性が良くて、移動しながらの二人の会話は心地よく、楽しめる内容になってました。
懸念点としては、各種パラメータの設計が作品の雰囲気とやや合っておらず、テンポが損なわれていました。
良かった点
耳に残る、心地のいい会話
このゲームの魅力は、『スミビ』と『ニコミ』の二人の会話です。
スミビは周りの事にあまり興味がない無表情な少女で、ニコミは陽気でいつも明るい少女です。そんな正反対な二人の会話は聞いていて心地がよく、読んでいて楽しくなりました。




また、旅の途中で消えなかった人とも出会います。消えなかった人達との出会いは、旅をしているようでとても良かったです。




『スミビ』と『ニコミ』の二人の何気ない会話は、聞いていて飽きません。







前に進むエネルギーをくれるシナリオ
街から人が消えて、特定の人だけが存在してるという世界観の中で、『スミビ』と『ニコミ』が織りなす会話の数々。その言葉や価値観は読んでいうちに、私自身も前向きな気持ちになれエネルギーをくれました。
街から人が消えて、この先の事は分からない。正解かどうかも分からない。でも、前に進んでいれば見えないものも見えてくる。そういった前向きさは、私たちへの活力にも繋がりますね。




終わり方は個人的には良かったと感じましたが、人によっては腑に落ちないシナリオかもしれません。
結末※ネタバレあり
最終的に消えた人々は世界に戻ってこず、『スミビ』と『ニコミ』の二人が旅を続けていく感じで終わります。







聞いていて心もほぐれる、ゆったりとしたBGM
移動中に流れる心地良いBGMも、このゲームの魅力の一つです。ゆったりとしたBGMが流れ、会話の良さを更に引き立ててくれます。
心地よいBGMはリラックスもできて、会話にも集中できますよね。
テーマソングにもなっている、『二人だけの物語』は素敵な曲なので、是非聞いてみてください。







気になる点
パラメーターシステムが会話の妨げになる
満腹度や各種パラメーターのシステムが、会話を楽しむ要素の妨げになっていると感じました。
パラメーターが不足するとゲームオーバーになるため、常に一定値を保つように料理を作る必要があります。しかし、『ガールズメイドプディング』の魅力はあくまで会話のやり取りにあるため、数値管理に気を取られると、本来の楽しさが薄れてしまう印象を受けました。




ただ、パラメーターを気にしないで進められる難易度でストーリーがあるので、会話を優先したい人はそちらをオススメします。
物足りないイベント
道中で発生する出来事や、食材を取得する探索がありますが、イベントなどがなく物足りなさを感じました。
料理でシナリオが進むだけでなく、道中の出来事や探索中にもイベントが起きれば、ゲーム性が面白くなると思います。







エンディングが陽気すぎる
本編がゆったりとした雰囲気なのに対し、エンディングが陽気すぎて少し違和感を覚えました。楽しさを伝えたい意図は理解できるものの、急なトーンの変化に戸惑いを感じます。
個人的には、もう少し落ち着いたエンディングの方が作品全体に合っていたと思います。
個人的な感想
全体的に見て、良作です。
システム面は、難易度を変更するだけでスムーズになるため、大きな問題はありませんでした。ただ、探索要素についてはやや作業的で、楽しさが伝わりにくかったのが残念です。
一方で、BGMと会話の完成度は高く、特に二人の何気ないやり取りは本当に魅力的でした。
終わりに
『ガールズメイドプディング』は旅をしながら会話を楽しみたい人にピッタリな作品です。
誰もいない世界では一人だと辛くて大変ですが、二人いれば大変でも楽しく生きられそうです。









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